手軽な実験>波による水の動きとウェーブリップル

実験方法
水路の底を傾斜させ,底に砂を敷く。
造波装置によって波を起こす。

*この実験内容と実験装置は,堆積学研究会1993年秋期研究集会(大阪大学)において,鈴木一久さん(京都・洛東高校)が実演されたものを参考にさせていただきました。


実験結果
また,水面近くの水は波によって円もしくは楕円運動をしますが,底の水は上下に動けないために,横方向に往復運動をします。この水の動きによって,砂が動かされウェーブリップル(波形の模様)ができます。

画像をクリックするとQuick Timeで動画を再生できます。

 

 

波は水深が浅くなるに従い,伝播速度が遅くなり,その分,振幅が大きくなります。
つまり,波が高くなります。そして,ついに不安定になり,波は砕けます。皆さんがサーフィンをするところです。

 

左から波が伝わってきて(左図),砂の高まりのところで,砕けています(右図)。

寄せては返す波(10秒),潮に満ち引き(半日),大潮小潮(半月)。
このような水の動きによって,砂はたえず動いています。
たとえば,嵐の日と穏やかな日,もしくは嵐の直後と数日穏やかな日が続いた後では,砂浜から沖合いにかけての地形は,かなり違います。上の写真中央の砂の高まりも,始めから作ってあったのではなく,波を起こしているうちにできたものです。


自然の例

干潮時に撮影したウェーブリップル。

地層中のウェーブリップル(大分県姫島)。波の化石

波が砕け始めているところが,浅くなっているところ